i-ha’s light conversation

AMV/MAD、動画編集がメイン。アニメ、マンガ、小説等の感想もたまに呟きます。

勝手に2015年アニメを表彰! & 2016年冬アニメにも期待するブロマガ!

 昨年もやったのですが、折角考えたので、今年も勝手に、昨年一年間のアニメ総評を行っておこうかと思います。
 こんなブロマガを、製作者の方々が見てるとも思えませんが、こうやってそれぞれのアニメ、声優、クリエイターなどを愛しているファンがいると言う事を、表明だけでもさせて頂けたら幸いです。
 ニコニコ動画としては、動画で作品への愛を示すべきかとも思いますが、私としては動画よりも文章の方が得意な訳で、御了承下さい。(開き直ってるw


・作品賞 「SHIROBAKO


 いきなり作品賞。昨年私が最も評価しているアニメーションとなります。
 アニメ業界の事を一般に広め、若者に興味を持って頂く為にも、様々な制作の道を示したこの作品は、2015年だけでなく、今後のアニメーション業界にとって、なくてはならない作品となったと思っています。


・選考委員特別賞 「ガールズ&パンツァー 劇場版」


 作品賞と同じ水島努監督作品となりますが、特別賞も贈らせて頂きたいと思います。
 水島努監督には、2014年に期待を込めて特別賞を贈らせて頂いたのですが、2015年はまさに水島努の年であったと感じます。
 戦車戦と言うよりも、「これが戦車道だ!」「これがガルパンだ!」と言った感じで、まさに無軌道に走り回り、至近距離で砲撃しまくる、個性的な戦車たちの迫力は圧巻。
 映画を見る前にコーヒーを買って入ったのですが、映画を見終わった後、それを一滴も飲んでいなかった事に気が付いた時は、自分としても衝撃でした。


・他ノミネート 10作品

響け!ユーフォニアム


 自分の中で最後まで、受賞した「SHIROBAKO」と競っていた作品です。吹奏楽と言う、人数の非常に多いcompetition、そして様々な楽器、演奏方法を描き切った京都アニメーションのスタッフ全員を表彰したくなる作品でした。

蒼穹のファフナーEXODUS


 日本アニメの代名詞の一つであるロボット物を、凄まじいクオリティで毎週描いていました。冲方丁のシナリオも、毎週誰か死ぬんじゃないかと言う緊張感を維持したまま最後まで走り抜けていると同時に、人間性とは何かという物を見事に描いています。

 「SHIROBAKO」「響け!ユーフォニアム」「蒼穹のファフナーEXODUS」が、2015年の個人的トップグループとなります。
 その他の作品は、第2グループです。この後、主演男優賞や主題歌賞なども贈らせて頂きますが、それらのキャラを含む作品は全て第2グループと言って良いかと思います。
 とても楽しませて頂いた作品達です。本当にありがとうございました。

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり


 戦闘シーンが良く、シナリオも楽しかったです。もう少しゆっくり背景や人物が描写されていたらトップグループだったと思います。

グリザイアの迷宮


 「楽園」よりも「迷宮」の方が個人的に好きだったので「迷宮」となっています。シネマスコープ用に描き込んだ映像も素晴らしかったです。

ハロー!!きんいろモザイク


 「グリザイアの迷宮」と同じ、天衝監督作品。作品に合わせてスタジオの雰囲気すら変えてしまうと言う天衝監督は、今年「Rewrite」の担当も決まっており、とても期待してます。

寄生獣 セイの格率


 原作の面白さをオリジナル要素も交えながら見事にアニメ化。声優・平野綾の妙演も光りましたが、残念ながら音楽が足を引っ張っていました。

ハイキュー!! セカンドシーズン


 バレーの迫力は見事。地元なので、少し評価は厳し目にしている積りなのですが、正統派スポーツ物としては近年最強と言っても良い出来です。

銀魂°」


 ギャグだけでなく、シリアスな将軍暗殺篇も評価。ギャグもシリアスも、一定レベルを超えてくる辺りは老舗の貫禄。

七つの大罪


 個人的には原作の絵柄や戦闘の迫力を再現できていないと感じます。しかしギャグ寄り、アニメ寄りの王道的な演出であり、面白く仕上がっていました。

ハッカドール THE・あにめ~しょん」


 ニコニコで動画投稿していた「げそいくお」さんがアニメ監督になっていたという、その一点でも驚愕。ニコニコの作品もそうでしたが、動きも素晴らしかったです。


・主題歌、OP動画賞、ED動画賞

うしおととら「混ぜるな危険」
作詞 - 大槻ケンヂ / 作曲 - 本城聡章 / 編曲・歌 - 筋肉少女帯



 最初に聞いた時は「合っていないのでは?」と思ったのですが、歌詞をしっかり読み、絵が付いた時には、「うしおととら」になくてはならない曲となっていました。

それが声優!あなたのお耳にプラグイン!
作詞・作曲・編曲 - エンドウ. / 歌 - イヤホンズ高野麻里佳高橋李依長久友紀



 毎週違うカラオケパートやトークを交えた、本編の一部と言って良いED。本編は新人声優の話でしたが、演技も歌唱力も高い3人の活躍に、今後も期待したいです。


・主演男優賞 ジョジョの奇妙な冒険SC「空条承太郎小野大輔


 古典的名作のキャラは、イメージを崩す事が多い中、承太郎と言うキャラを深く愛したその演技で、多くの方が違和感なく楽しめたと思います。


・主演女優賞 アイドルマスター シンデレラガールズ渋谷凛福原綾香


 アニデレの主人公は、島村卯月か、武内Pなのではとも思いますが、100人を超えるアイドルが犇めくこの作品で、1巻の表紙を飾っている渋谷凛は真の主人公と言っても良いかと。


助演男優賞 監獄学園(プリズンスクール)「諸葛岳人」小西克幸


 物語を牽引する智将を熱演。「SHIROBAKO」「ガールズ&パンツァー 劇場版」も監督した水島努の作品ですが、この3作品を1年で量産した監督は凄過ぎます。


助演女優賞 下ネタという概念が存在しない退屈な世界
       「アンナ・錦ノ宮」松来未祐



 声優・松来未祐さんが、作品世界を象徴する清純と偏愛、純真と狂気と言う真逆の属性を持つ悲劇のキャラクターを見事に熱演。
 松来さんは「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」の放映中である10月27日に急逝されてしまわれましたが、それとは関係なく、このキャラクターはアニメ史に残るキャラクターになっていたと個人的に思っております。
 私は松来さんの生前にも「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」を扱った記事を書かせて頂いておりましたが、この作品は日本のアニメ界が長年培って来た「HENTAI」と言うジャンルのある意味極地であり、今後のアニメ業界だけでなくオタクコンテンツ全体に、大きな影響を与えて行く物であると考えています。
 今回、昨年のアニメ総評を行おうと思った理由の一つも、この松来さんの事を、個人的に書いておきたかったからです。
 本当に凄い、素晴らしいではなくて凄いキャラクターに、真摯に命を吹き込んで下さった松来さんへ、感謝の意を表すると共に、追悼の念を述べさせて頂けたらと思います。
 ありがとうございました。



2016年の冬アニメについて、少し。

 「野ばら」などで有名なBL漫画家、雲田はるこ昭和元禄落語心中が、個人的には頭一つ抜けている感じでしょうか?



 作画レベルなどがそこまで凄い作品ではないのですが、声優の演技力と言う意味では、今迄全てのアニメ作品の中でも最高クラスと言って良いでしょう。ベテラン声優達の熱演が、物語の迫力をこれでもかと言うくらいに押し上げています。
 申し訳ないのですが、声優を使わず、俳優や芸能人を使っているアニメ作品のプロデューサーや監督には、この作品を絶対に見て頂きたいですね。
 一部の落語のシーンに本物の落語家を使っているのですが、アニメ映像に合わせた時にしっくりくるのは、誰が見ても声優たちの落語の方です。
 演技力の高い俳優もいます。芸能人を作品に使えば、TVでの露出が増え、興行収入は上がるかも知れません。海外で売る場合には特に、日本語の声優にこだわる必要性は薄くなってしまうかと思います。
 しかし私が見たいのは、そのアニメーションのキャラクターに、ピッタリ合った配役です。
 興行収入よりも芸術性を優先するなら、必ずこの結論に至るとは思うのですが、アニメは大勢の人が関わる商売でもありますから難しいです。
 勿論、売り上げが上がる事に関しては、私としても喜ばしい事ですので、せめて演技力があって、違和感の少ない配役を御願いしたいかと思います。



 2015年の総評で作品賞にノミネートしているGATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編にも勿論期待しています。

 「僕だけがいない街」「灰と幻想のグリムガル」「だがしかし」などが個人的次点でしょうか?
灰と幻想のグリムガルは賛否両論。ストーリーも演技も地味ですが、熱いポットを素手ではなく紐で引っ掛けて持つ描写など、細かい所は自分好みでした。
 僕だけがいない街は、テーマ性も良く、物語もしっかりしていて、全体的な完成度がとても高いです。主人公の配役にも違和感はそんなにありませんが……そこは上記で述べている通りなので、次点です。
 「だがしかし」は、枝垂ほたる役の「竹達彩奈」さんが合ってないと言う意見をたまに聞きます。中の人の人柄などは私はあまり気にしないタイプですし、結局は主観的に判断するしかないのですが、私は良い演技、良いキャスティングかと思っています。



 芸能人をキャスティングする場合でも、例えばその芸能人の元々のファンであれば、とても楽しくそのアニメを見れるでしょうし、知らない芸能人でも主観的にありだと思う人もいる事でしょう。それはそれで良いと思います。
 全ての人が同じ評価を下すなんて事は、当たり前ですが殆どありません。
 正直、私が嫌いな作品の中には、販売実績の良い作品が多数ありますし、多くの人が感動し、世界に良い影響を与えている作品もあるのが実情です。
 私が嫌いな作品と言っても、私が子供の頃に見たら凄く感動したかも知れませんし、その時々の環境、経験による所も大きいのです。



 芸術と言う物は、受け手がいて初めて成り立つものであり、その感想は様々。
 私の作っている動画や、このブロマガは「灰と幻想のグリムガル」の様に、地味で面白くないと感じる人も多いかと思います。
 プロであれば、ある程度売れる作品、万人に受け入れられる作品を作らなければなりません。しかし、利益を上げる必要のない作品においては、まず一人。
 自分勝手な物になってはいけないので、まず一人だけでも良いので喜んでもらえる様な作品を作れる様に努力するのが良いかと思っています。
 そして勿論、より多くの、一人でも多くの人に喜んでもらえる様な作品を作る事は、利益を度外視したネット動画であってさえも、常に大切な目標であるべきだと思います。
 プロの作る本年のアニメにも、期待させて頂きます!




 様々なアニメに関して書いてきましたが、今回は松来未祐さんの訃報もあり、声優について日頃考えている事を少し盛り込んでみました。
 2015年には大塚周夫さん(ねずみ男ゲゲゲの鬼太郎)、たてかべ和也さん(ジャイアンドラえもん)、白川澄子さん(中島弘サザエさん)等も亡くなられております。
 こう見ると、名脇役と言った方々ばかりですが、この様な方々の、真摯な、迫力ある演技あってこその物語であると改めて気付かされます。
 そして、助演男優賞賞・女優賞が設定されている事に頷かされます。
 皆様の御冥福を祈ると共に、様々なアニメを楽しませて頂いた事に、感謝の言葉を贈りたいと思います。

 また、3作品が受賞に絡んでいる水島努監督にも、感謝の言葉しかありません。
 コンスタントに素晴らしい芸術を作り続けるのは非常に難しい事であり、今迄にも多くの優秀なアニメ制作者、漫画家、小説家、音楽家などが消えて行きました。
 その事をきちんと理解し、迷わず、今後も素晴らしい作品を作って頂けたらなと思います。
 勿論、御健康に留意し、末永く!



 長文に御付き合い頂いた皆様も、本当にありがとうございました。
 皆様の末永い御健勝も祈り、結びの言葉とさせて頂きます!