i-ha’s light conversation

AMV/MAD、動画編集がメイン。アニメ、マンガ、小説等の感想もたまに呟きます。

ネットで全てのアニメを無料で見る(動画の世界⑤ BUSINESS)

さて、ここでまた少し問題となるのは、「愛」があるから著作物を丸上げする。と言う問題です。

私は、アニメ本編の丸上げを行っていない。
MAD音源に関しても、短縮したり、ボイスを入れたりしている事が多い。
MADなどの転載を行う場合、作者からの依頼で行っている事が多い。

私のこの様な行動から考えると、本編丸上げや転載の否定論者だと思っている人も多いかと思います。
しかし実の所、私はそのどちらでもありません。
この問題に関しても、私は過渡期だと考えているからです。

経済産業省の一部局を前身とするRIETI(独立行政法人 経済産業研究所)から、
権利者に無許諾であってもネット上に本編がアップロードされていた方が、
DVDの売り上げが高かったとする研究が発表された事があります。

アニメのOPやED、CM動画も基本的に削除されてますが、それで売り上げが上がるのかと言うと、それも甚だ疑問だと思います。
史料価値もあるものなので、政府は逆に収集公開するべきなのではないでしょうか?

アメリカではDVDの販売促進の為に、アニメの無料放送が行われており、一定の効果を上げています。
だいたいにして一度も見ていない作品に、高額なお金を払う人は殆どいません。まず見て貰う事は、非常に大切な事なのです。

いつの日かアニメは、完全にネットに無料で公開できる日が来ると私は思います。
勿論、テレビの放映と同時にです。遅くては意味がありません。

元々テレビと言うものは、広告収入だけで循環してました。
ネットでの完全無料化も、商業的に成り立てば良いのであって、決して夢物語ではありません。
動画の途中に、テレビのようにCMを入れても良いですし、周囲に常に表示していても良いでしょう。

ネットは現在、宣伝力で完全にTV業界に負けていますが、テレビは多チャンネル化して、自分の首をかなり絞めている様に私には見えますw
ちなみに私はNHKの多チャンネル化は別の理由で失敗してると思いますw
NHKは2つもチャンネルがあれば充分だと思うのですがどうでしょうw あとはネットでやれ!って思いますw

テレビ業界は、パナソニックの『スマートビエラ』がネットにも直ぐに接続できるからと言う理由で、CM放映を拒否したそうです。
日本のテレビ業界はネットとの共存に失敗し、ネットの台頭を恐れていると言う訳ですねw
ちなみに2012年のテレビ広告費は前年比3.0%増の1兆7757億円。インターネット広告費(媒体費+制作費)は同7.7%増の8680億円。
ネットがテレビを駆逐する時代は、もう直ぐそこまで来ている様に見えますねw
パナソニックは『スマートビエラ』の報復(赤字の結果)として、広告宣伝費635億円を何と半額に減らすと言う話があります(話だけかもですw

ちなみにテレビ業界を敵視すれば良いとも思っていません。
テレビ業界は、深夜帯に通販番組をやっていた方が安定して収入を得られるのに、頑張って制作費の高い、リスキーなアニメ放映をしています。
この様な側面もあるという事は、忘れてはなりません。

ネットでの放映ですが、一般視聴者の望む物は手軽さと楽しさであって、ブルーレイクラスの高画質は必要ありません。
CMどころか、局ロゴや字幕があっても、たいした問題ではないと思われます。
いつでも無料でYouTubeで見れる手軽さや、ニコニコで見れる楽しさの方が重要なのです。

アニメの収入源は広告だけでなく、グッズ販売や映画化と多岐に渡ります。
日曜日の朝の番組やガンダム関係などは、グッズ展開に重点を置き、成功している例と言えるでしょうか。
勿論DVDなどの記憶媒体も大切です。DVDなどに特典を付けて、高額化しても良いと思います。

逆にDVDなどは低価格であれば、手元において置きたいと考える人も増えます。
現状では高額過ぎる為に買わない、買えないと言う人も多いです。
洋画のDVDはとても安いですが、アニメのDVDも実は海外で買うと、海賊版ではなく正規版でも半額以下の事が多いです。
勿論、海外DVDの販売元は日本から権利を買ってるだけなので安く提供できるのですがw

現在は無断アップロードによりネットでの広告収入は殆ど取れず、
また、無料と高額DVDの中間が100円レンタルだけであり、これも収入源として弱いと感じます。
この中間に、海賊版が入っていると言う状況も、好ましくありません。
海賊版は何より、暴力団関係の資金源だったりもしますから、海外とも協力して駆逐する必要があります。

ネットでの有料公開も日本では高額過ぎると思います。アメリカでは、かなりの日本アニメが、低価格で公式に見られます。
日本でレンタルと同程度(4話100円など)の値段設定にすると、一時は収入が減るかも知れませんが、
世界の流れは確実に、その方向に向かっていると思います。

また別の話しですが『リトル ウィッチ アカデミア』と言うオリジナルアニメがあります。



こちらは続編を作るために「Kickstarter」と言う海外サイトで投資が募られました。
1ドルなら壁紙、20ドルならスタッフロールに名前が載り、SD画質の本編も貰えます。
もっと高額ならBlu-ray、アートブック、ポスター、キャスト陣によるサイン入り台本、スタッフとのディナー交通費宿泊券付きがもらえる等、とんでもない特典をつけましたが、目標額15万㌦を約4時間半で集め、最終的に60万㌦(6000万円ほど)にもなりましたw
通常の30分アニメの制作費が1100万円なので、6本作れそう(作りませんw

この投資ですが4時間半で解るとおり、ニュースになって日本人が知る前に、目標額を超えましたw
海外にも、この様な活動があるのです。
この『リトル ウィッチ アカデミア』は、日本の文化庁の「アニメミライ」という人材育成プログラムで元々制作されており、
初回上映だけ文化庁主催で行えば、あとの権利は制作会社に委ねられると言う物だった為、今回この様な投資募集が行われたようです。
この様なシステムは、実績のある個人や小さなスタジオに特に有益であり、今後の日本のまさにミライを担うものだと思います。

昔あった「ときメモファンド」は、目標額12億円で、申し込み7.7億円と微妙だったので、同じ様な失敗をしないで欲しいですがw
まあ、DVDを制作前に予約してもらうような感じで、小規模にやる分には失敗も少ないでしょうw

勿論、高収入、低価格化、無料化にはパイの拡大が必要です。現在のアニメファン数ではDVDは高額にならざるを得ません。
しかし、世界に向けてアニメを発信する準備は整って来た、と言っても過言ではないでしょう。

アメリカで広告収入が入ったら?
中国でグッズが売れたら?
フランスで映画が評価されたら?

取らぬ狸の何とやらかも知れませんけどねw

私程度が予測しているくらいですから製作者や権利者の方々は、より明確なビジョンを持っているかと思います。
それがどの様な物かは解りませんが、権利者も視聴者も、共に喜べる未来へと繋がる事を祈ります。

AniPAFE 2013
投稿期間 : 8月31日(土)~9月16日(月)
投票期間 : 9月17日(火)~9月23日(月)
詳細     http://anipal.web.fc2.com/AniPAFE_3/contents/index.html
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