i-ha’s light conversation

AMV/MAD、動画編集がメイン。アニメ、マンガ、小説等の感想もたまに呟きます。

【iha's column】 AMV/MAD は、世界の中でどの様な役割を持っているのか?




この度、AMV-JAPAN.org で、コラムを連載させて頂く事になりました
許可も頂きましたので、折角ですので、ニコニコ動画にも同じ文章を投稿させて頂きます。


● リンク AMV-JAPAN

http://amv-japan.org/


私のコラムなど需要があるのか分かりませんが、宜しく御願い致します。

連載と書きましたが、別に投稿日が決まっている訳ではありません。
自分を追い込むために「連載」と書かせて頂きました。

「なるほど。この程度のダメな人なんだな」と思って頂けると幸いです。

ここではAMV/MADに関係がある話しか基本致しませんが、政治や犯罪などの、賛否の分かれる危ない話もするかと思います。
両論併記は致しません。全て私の個人的な意見である旨、御了承下さい。

出典・詳細・敬称などは略している事が多く、画像なども拾い物が多いです。
出典を知りたい、用語が分からない等は、申し訳ありませんが、まず調べてみて下さい。

逆に、誤字など気が付いた事がありましたら、こっそり教えて頂けると助かります。

記念すべき第1回は、私の考えるAMV/MADとは、何なのか?」と言う、基本的なテーマで行かせて頂きます。
宜しく御願い致します。(2021.03.03.修正)



AMV/MAD は、世界の中でどの様な役割を持っているのか? - Is an AMV/MAD necessary in the world -



人間は言葉を生み出し、絵画音楽と共に歩んで来ました。

いつしか人は演劇を楽しむようになり、映画が生まれます。
TVレコードの登場により消費の形態も大きく変わりました。

漫画アニメも、そんな人間達の文化の一つとして生まれます。

絵画や音楽が芸術である事に異論を挟む者はいないでしょう。
漫画やアニメも、まだ根付いてこそいませんが紛れも無い芸術なのです。
大英博物館では既に日本の漫画の特集が行われています)

アニメーションは、動く絵画、演技とストーリー、そして音楽を共に見せてくれます。
これは、芸術としてのある種の到達点ではないかとさえ私は思うのです。

TVゲームは、この「芸術」に受け取り手である私達が手を加える事の出来る、新たな到達点になりえる可能性があるとも私は思います。

もう一つの新たな到達点が、「AMV/MAD」です。
アニメやゲームが、視聴者・プレイヤーに長大な時間を消費させるのとは違い、AMV/MADは作るのこそ時間が掛かりますが、短い時間で消費出来るという点では上ではないかとさえ感じます。

アニメやゲームを作るのには、非常に時間労力が掛かります。
良い物を作るのは、一人では絶対に不可能と言って良いほどです。

しかし、AMV/MADは、既存のアニメやゲームを使い、下駄を履く事によって、一人でも作れます。
しかも、アニメや映画の監督業の様な、編集芸術の極みでもあるのです。

私達、市井の者がアニメ監督と同じ頂点に立つ事は出来ませんが、近いジャンルで、芸術を作りだす事が出来ると言うのは、それだけでも十分に凄い事です。

短い時間の中に映像と音楽、そしてストーリを詰め込み、インターネットを用いて世界中で共有出来る最新の芸術形態。
これこそが「AMV/MAD」であると私は思います。

私がAMV/MADを作り始めたのは、リニア編集の時代です(動画編集ソフトが一般的でなくビデオテープで編集が行われていた時代)

私はMADなどと言う物が存在すると言う事も知らず、自分のイドリビドーと呼ばれる物に従って作り上げただけです。
(音楽用カセットテープを使って、自分なりに曲を繋いだりは、それ以前からしていました)

これが何物かも良く分からない時代には、バン○ムで私の作品が流れていた事さえあります。

この頃、いやこの少し前から、世界中で同じ事を、多くの人々が行っていました。
海外ではそれらが「AMV」となり、日本では「MAD」と呼ばれる様になりましたが、誰が始めた物か、もう分からないくらいの人たちが、この時代に似た様な事を考えたのです。

ビデオデッキが世間に普及し、誰でもダビング・編集を行える様になった影響。
「時代の必然」そう呼んで良いかと思います。


AMV/MADも、いつしか新たな芸術にその場を追われるかも知れません。

今すでに、ゲームにその立場を追われつつあるのかも知れません。

しかし、世界で同時多発的に起こった、この芸術形態は、そう簡単に終わる訳がありません。
私は「再生」を謳ったが故に、中世からの脱却に一役買ったルネサンスの様な事が、今起こっているのだとさえ思っています。

海外の人達が、アニメやそれに付随するAMVを見て、日本文化を見つめ直す契機となり、ネットを通じて世界全体が、現在の世界から脱却する未来。

人類史は、ある一つの点で変わってきた訳ではありません。

ネットは、人類史と同じ様な、全てが影響し合う、波の様なうねりの中にあるのです。

人間は、AIネットと、どのような関係を構築し、次代に繋いで行くのか?
そのカギの一つが、ここに、AMV/MADにあると私は考えています。

皆様は芸術の分岐点に立っています。

人間の心を、
人間の文化を、
人間の新たな可能性を、

皆様が作っている事を、どうか忘れないで頂きたいのです。

皆様の作品は、半永久的にネットの中に残り、これからの人類を左右する作品になるかも知れないのです。

ルネサンス期のダヴィンチの様な、その最高の一作にはなれないかも知れません。

しかし、あなたの作品が次の時代に僅かなりとも影響を与えると言う事は、間違いないのですから!